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- 三浦 しをん
- 「夢のような幸福
」
大和書房
今回の本で言いたいことは、表紙が吉野朔美さんだよ!!、ということでしょうか。笑
(吉野朔美さんの本エッセイ漫画?の感想はこちら
→「お父さんは時代小説が大好き 」/本読み人の習性とその生態
「お母さんは「赤毛のアン」が大好き 」/本読み人の習性とその生態)
先日読んだ、「乙女なげやり 」といい(こちらは、のだめの二ノ宮さんが表紙絵を描いておられます)、しをんさんの漫画への愛故か、しをんさんのエッセイは素敵な表紙がついてまさに「幸福」。
目次
一章 我が愛のバイブル
二章 夢のような話
三章 男ばかりの旅の仲間
四章 楽園に行く下準備
五章 世界の崩壊と再生
あとがき
内容はいつものしをんワールド。世界の名作、「嵐が丘」を読むに及び、「ガラスの仮面」から入り(ああ、私だって、ヒースクリフ桜小路優は忘れられないさ)、己の中の愛の位置づけを再確認するために、梶原一騎原作「愛と誠」を読む。「愛と誠」って見たことも聞いたこともなかったんだけど、しをんさんの解説を読むだけでおなかいっぱい。さすが梶原一騎原作…。なかなか恐るべき漫画のようですね。
映画についての、しをんさんの解説というか紹介もまた面白くって。しをんさんは故・淀川長治さんの「どんな映画に対しても愛を持ち、少しでもいいところを見つけて褒めよ」との言葉を大切にしておられるそうだけれど、微妙なラインにいる愛すべきダメ映画に対する文章が面白いです。
(織田裕二主演、「T.R.Y.」、しをんさんの愛するヴィゴ氏出演の「G.I.ジェーン」など。どう考えたって微妙だよね、これ。笑)
さて、これはあまり関係ないのだけれど、しをんさんといえばBL、BLと言えばしをんさん。
本日、本屋で「ユリイカ」がなぜか裏表紙を表にして並べられてるなぁ、と思ったら、表紙はこんなでした。別に裏返さなくてもいいじゃん、と思うのだけれど。でも、やるな、ユリイカ…。
- ユリイカ 2007年12月臨時増刊号 総特集=BL(ボーイズラブ)スタディーズ