ペーター・ニクル, ビネッテ・シュレーダー, 矢川 澄子
「ラ・タ・タ・タム―ちいさな機関車のふしぎな物語 (大型絵本) 」
森見登美彦さんの「夜は短し歩けよ乙女 」において、乙女が古本市で探していた(そして、先輩の死闘の元ともなった)絵本です。
「夜は~」を読むと、この絵本、読んでみたくなりませんか?
ちょうどちょっと前にミヒャエル・エンデの詩目当てで借りてきた、少々毛色の変わった絵本、「影の縫製機 」の絵を、同じビネッテ・シュレーダーが担当していて、その絵が気に入ったこともあり、毎度だけれど、図書館でこの本を借りてきました
さて、「影の縫製機」は白と黒の世界だったのだけれど、こちらはごく普通の絵本なので、当然ながらカラーの世界。
表紙の画像がちょっと小さいので、分かりづらいけれど、真ん中に見えるのが、白く優美でとってもちっちゃな機関車。ぽっぽっぽっぽっと、白い煙を吐き出しています。
絵本の内容は、「夜は~」に書かれている通りなのだけれど、機関車と言えばずんぐり大きく、黒い物という思い込みを覆す、「雪のようにまっしろで、絵にかいたおひめさまみたいにきれいな、おじょうさん機関車」が、何ともキュート。
優美な曲線、華奢な骨格が美しいです。エレガント! 風景もまた良くてですねえ。どこでもレールが繋がってるのが不思議と言えば不思議だけれど(笑)、色々な景色の中、白い機関車は行くのです。